第8章 -大凶-(緑間真太郎)*★
-緑間side-
夏休みも終わり、新学期になった。
ラッキーアイテムは当然毎日変わる。
だが、オレはあの日の
ラッキーアイテムだった
”大凶”のあのおみくじを
毎日持ち歩いていた。
高尾
「真ちゃん‼︎真ちゃーん!」
…⁈
緑間
「な…なんなのだよ?」
高尾
「さっきから何回も呼んでたんだぜ?
やーっぱ真ちゃん、なんか変。
なぁ?くるみちゃん。」
くるみ
「うん。緑間くん、風邪?大丈夫?」
教室で2人が交互にオレを見る。
緑間
「変ではないし、風邪でもない。
人事を尽くして天命を待つ。
オレは今日もラッキーアイテムを
持っているから大丈夫なのだよ。」
今日はアイドルみゆみゆの
ストラップだった。
宮地さんに借りた。
高尾
「ま、部活はなぁ、
いつも通りだったけどさ〜。
頼むぜ〜?
来週は誠凛と練習試合なんだから。」
緑間
「お前に言われるまでもない。
だいたいこのオレが
負けるわけないのだよ。」
高尾
「あ、くるみちゃんも応援来てな♪」
高尾めっ!無視するな。
くるみ
「うん♪一生懸命応援する!」
高尾
「やった!
オレ、めっちゃ頑張れるわ!」
緑間
「高尾…煩いのだよ。」
高尾
「あ〜♪真ちゃん、なになに〜?
オレに彼女できちゃったからって、
スネてんの〜?ギャハハッ♪」
くるみ
「あ!緑間くんの応援もするよ!
あの…秀徳の…‼︎」
緑間
「美山が慌てることはないのだよ。
高尾‼︎お前が黙れ!」
高尾のせいで頭がまわらない。
あの時…おみくじをくれた
あの巫女のことが
どうしても頭から離れなかった。