第1章 奥まで愛して
『ん……ああっ…兵長…‼︎』
ジワリと額に汗が滲んだ。
愛する兵長の胸板に唇を寄せて、そそり立った彼自身を咥え込む。
「おい……今は、兵長じゃねぇだろ?」
腰をいらやしく前後させながら言う兵長はいつになく興奮している様子だった。
いつの間にか王子様口調じゃなくなってるけど、その息は獣のように荒々しい。
『ひっ…ぁ…奥、当た……ああっ‼︎』
「ほらどうした」
言えよ。
俺は王子様だろ?
兵長は楽しげに声を漏らして濃厚なキスを落とす。
『ん、んぅ……っお、王子…さまぁ』
「あ?何だよ」
『も…っと、奥……気持ちい…っ』
「はっ……とんだ淫乱シンデレラだな」
じゅぷっ
嘲笑と共に兵長の愛欲が差し込まれる。
『ん……あぁぁ…っ‼︎』
一番深い場所でグリグリと先端を擦られて、私は一気に絶頂を迎えてしまった。
同時に注がれる熱い液。
彼の精液で満たされた秘部は小さく痙攣して悦んでいる。
「中々良い王子様だっただろ?」
『……淫乱王子』
愛を囁き合う私達の傍らには一冊の台本が転がっていた。
第一章[奥まで愛して]完