第2章 王様のバーカ!:シンドバッド
セリシアSIDE
「誰もいなくなったって、お前はいてくれるだろ?」
やけに自信ありげに言うシンドバッド王。
そりゃ、できたらそうしたいけど・・・。
「あの、多分無理ですよ?」
「え!?」
どうやら素で衝撃だったらしい。
でもつき合ってる訳でもないしただの女中だ。
名前すら知らないだろう。
そもそも周囲の人が近寄らせないだろうし。
酔って言っただけだろう。
「普通、そこは嘘でもハイって言わない?」
「じゃあ嘘ですけどハイ。」
「もう遅いし嘘って言わないだろふつう!?」
この人、私よりいくつか年上だけど、こういいところはなんか可愛いんだよね・・・。
一国の王に向かって言う言葉ではないか。
「いいし、別に。セリシアがいなくたっていいし。」
ん・・・あれ?
「王様、私の名前知ってたんですか!?」
今まで知らないとばかりおもってたのに・・・。
「!いや、別に、普通だろ!」
え、急にあわてだしたんですけど・・・。
「別にお前のこと特別視してた訳じゃないし、好きかもなんて考えていたわけじゃないし!?」
・・・は?