第2章 王様のバーカ!:シンドバッド
セリシアSIDE
「あの、シンドバッド王・・・。そろそろ飲むの終わりません?」
今日は宴の日。
仕える主、シンドバッド王ははっきり飲み過ぎといえる状態だ。
「んー?いいじゃないか、少しくらい!」
「それもう五回目です。」
さっきから何度も言ってるんだけど・・・。
全く聞かないで飲む。
「ジャーファルさんに怒られますよ?というか私が怒られます。」
現に前に注意されたことがある。
王様にははなしてないけどね。
もっときっちりやってくれって言われてるんだよー。
お酒以外ではふつうに聞き分けてくれるんだけどな・・・。
「あんまり勝手にしてるとそのうち誰も世話しなくなりますし、誰もいなくなりますよ。」
これまたジャーファルさんに言われてるんだけど、できないなら人を変えるっていわれてる。
はっきり言ってそんなの嫌だから頑張ってるんだけどねー。
お酒に関しては残念なこの人のコト、よく近くにいるからか分かんないけど、気がついたら好きになってたんだ。
顔はいいし強いし頭もいい・・・腹立つくらいの才能を持つこの人。
ま、女中を相手にするわけがないから叶うことはないのだけど・・・。