第7章 バレンタイン:ジャーファル
夜になった。
昼間のうちにみんなでは渡しに行ったから、今度は本命を渡す。
…うう、とても緊張する。
「セリシア?」
優しい大好きな人の声でより心拍数は上がる。
付き合ってても、緊張する!!
「ジャーファル、呼び出しちゃってごめんね。」
お仕事の時間は終わってる…けど、ジャーファルはいつでも時間外労働が当たり前っていう人だからな…。
お昼にみんなで行った時に、時間と場所を指定してお願いしておいた。
「いえ、大丈夫ですよ。」
多分…というか、確実に、本命チョコを渡されるのはわかってるよね。
さっさと終わらせるべき…なんだろうね、私の心臓的にも!!
「あの!お昼にも、渡したけど…これ…どうぞ。」
そう言って差し出すのは、チョコのカップケーキとクッキー。
いつでも仕事、のジャーファルには、ココアパウダーみたいに手が汚れる物はあんまりよくないかなって思った結果、クッキーなら大丈夫かなーと思った。
カップケーキは単純に私が作りたかったのと、前に美味しいって言ってくれたからです、はい。