第6章 受験:紅覇
セリシアSIDE
「見事合格いたしましたぁ!」
・・!!
「本当ですか!!」
「本当だよぉ。僕が嘘つくわけないでしょぉ?」
「はい、もちろんです!!」
やばい、どうしよう、嬉しすぎる!!
紅覇さまの前じゃなかったら、飛び跳ねたい。
失礼すぎるしはしたないのでしないけれど。
「よかった・・・。ずっと心配だったんですけど・・・。ありがとうございます、紅覇さま・・・!!」
「え~?僕なんにもしてないでしょ?」
「いえ!鍛練の時間をわざわざ調整していただいたのはあなたさまですから!!」
あれがなければ受かってはいなかっただろう。
本当に素晴らしいおかただ。
「ふ~ん。まあいいケド。」
どことなく嬉しそうだった。
それが私も嬉しくて、何とも言えない幸福感にあおられる。
「ま、よかったね?僕も安心したよ。君が馬鹿だったら、許可とりにくくなっちゃうしねぇ。」
・・・?
「許可、ですか??」
一体なんの許可だろう?
・・・もしかして、私を隊からはずすようにいわれていた、とか?
それでその拒否の許可を・・・とか??
ありえそうで怖いのですけど?
「そ。君をボクの妃にする許可。」