第1章 梅干しの日:ジャーファル
「ジャーファルさん!」
セリシアはお昼休憩の後、突然ジャーファルに問いかけた。
「なんです、セリシア。」
彼女の元気はいつものことなので、特に驚く様子も見せない。
セリシアもその態度に特に気にせず話す。
「あのね、今日何の日か知ってる!?」
仕事の手を休めることもなくジャーファルは考える。
(今日…?えーと、たしか7月30日。ん…。)
「そういえば、今日中に終わらせなきゃいけない仕事があと3つくらいありますね。」
「え!?3つ!?・・・じゃなくって!」
「ん、思いつきませんけど?」
「今日はさ、梅干しの日なんだって!」
「へえ。」
大した関心も見せずに話を打ち切ろうと する・・・が。
「いや、あの泣かないで!?」
「泣いてないしぃ・・・。」
本当にこの人と年齢4つしか変わらないのか?と内心疑問にジャーファルが思ったのは内緒だ。
でも、いじけて目に涙ためるって。
(まあ可愛いですけど…。)