第1章 SHE IS MY.../ジャン
『隊長ー!』
調査兵団に属するは上官の自室を訪れていた。
毎朝恒例の任務をこなす為だ。
『キルシュタイン隊長!』
最初こそやんわりだったノックも徐々に強くなっていく。
しかし、いくら声を掛けようが上官からの返答はない。
『チッ……あんの馬面』
は明らかに苛ついた声音で呟いた。
何が悲しくて毎日こんな事をしなきゃいけないんだ。
彼女の怒りは最高潮である。
『隊長、朝ですよ!いい加減起きたらどうなんですか‼︎』
ドアを蹴り飛ばしたい衝動をグッと抑えて、はドアノブに手をかけた。