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恥ずかしがりやの彼女を素直にさせる方法

第4章 それぞれの独占欲。


ーーーーーーガチャッ



ドアが開くといつもの優しい笑顔の悠がいた。
が、すぐにその表情は曇り、ひどく心配そうな顔に変わる。



悠「花音?!どうした?顔色悪いぞ?」



悠は私の頬に手をあて、心配そうな顔で私を見つめていた。

悠から伝わる熱に冷たくなった体が溶かされていくような感覚を覚え、思わずその手に自分の手を重ね、すり寄る。



「…好き。悠が……大好きなの。」



一筋の涙が頬を伝う。



悠「……うん。」



悠は私を抱きしめ私の髪に顔を埋めた。
悠と隙間さえ作らないかのように私も彼の広い背中に手を回す。



悠「花音…?俺も…好きだよ。」



悠はチュッ、と髪にキスを落とす。



「……… ゆりさんに……触らせちゃ……やだぁ。」



口から零れた言葉はとても稚拙で。

それでも悠は優しく髪を撫でながら抱きしめたまま、私の言葉を聞いてくれた。



悠「……うん。わかった。………不安にさせちゃったんだね?ごめん……」



その言葉に答える代わりに私は悠の胸に顔を擦り付ける。



悠「でも俺…お前以外には、何も感じないんだ。…俺を駆り立てるのは…… 花音だけなんだよ。」



胸がぎゅうっと苦しくなる。



「私も……同じだから…… 悠じゃないとダメなの。 」


悠の私を抱きしめる腕に力が入る。



「悠……っゆりさんと……キスしちゃ……やだぁ。」



悠は、まるで駄々をこねる子どものような私の顔を覗きこみ、ふわっと柔らかく微笑んだ。



悠「ゆりとキスなんかするはずないだろ?そんなんしたって面倒くさいだけだし。」



微笑む彼の目を見つめ返す。



悠「本当にどうでもよかったんだ。…… 花音と出会うまでは。今はもうーーーお前しか欲しくない。」



不安を打ち消す悠の言葉に、先程までとは違う胸の高鳴りが訪れる。




「悠……大好き。」
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