第3章 繋がる幸せ。
家までの距離を二人で手をつなぎ歩く。
絡んだ指から伝わる熱に私の鼓動は騒がしくなっていた。
「そ、そういえば、悠さん、ここまでどうやってきたんですか?」
悠「あぁ、自転車だよ。場所聞いたら電車で来るより早そうだったし。」
「えっ自転車って・・・コンビニに置いて行っちゃっていいんですか?」
悠「ん。気にすんな。俺がお前とこうして歩きたかったからいいの。」
――――っ/////!?
さっきから悠さんの言葉にドキドキさせられっぱなしだ・・・
この先私の心臓もつのかな・・・
恥ずかしさに黙り込んでしまうと、悠さんは足を止めた。
悠「あとさ・・・二人のときは”さん”付けやめない?」
悠さんの突然の提案に戸惑う私。
じゃあなんて呼べばいいのかな?
悠くんとか?・・・ま、まさか呼び捨て――!?
悠「花音、悠って呼んでみて?」
「えっえっと・・・悠?」
必死の思い出絞り出した声はか細く小さい音。
――ちゅっ
言い終わるのと同時に私の唇に熱が降ってきた。
悠「・・・ちゃんと言えたご褒美。」
言わずもがな私の顔は真っ赤に染まってしまった。
――――――
私の家の前につき、鍵を開ける。
悠さんとはずっと手をつないだまま。
よく考えれば、私、すごいことしてない!?
この状況って・・・その・・・”する”ってことだよね?!
今更ながら自分の行動とこの先にあることを思い恥ずかしくなり動揺してしまい、ドアを開ける手が止まってしまう。
悠「どうした?」
悠さんが私の顔を覗き込んできた。
悠「・・・早く入ろ?」
悠さんは、そう言うとドアノブに手をかけた。