第2章 ただ求めればいいもの
わーっ////
ほ、本当に悠さんが来ちゃうんだ!!
部屋片さなきゃっっ!
あっ服も着替えた方がいいよね!?
た、大変だぁーー!!
私は大慌てで部屋の片付けと着替えを済ませ、足早にコンビニへと向かった。
ちょっと遅くなっちゃったけど、もう着いちゃってるかな?!
とりあえずワンピース来てきちゃったけど、気合い入りすぎ…?!
「あ………」
コンビニの前に立つ長身でスラリとした悠さんを見つける。
遠くから見てもその整った顔は目立ち、女性客の注目の的になっていた。
ーーー悠さんだぁ……本当に…会いに来てくれたんだ……
私が見つめていると悠さんは顔をあげ、ふわっと柔らかな笑顔を見せた。
悠「花音!」
悠さんは駆け寄ってくると私を抱き締めた。
「ーーっ!?悠さんっ?」
急なことに混乱する私の顔を悠さんは覗きこみ笑った。
悠「ははっ悪い!早くお前に触れたくて。」
ーーーー////!?!?
一瞬で顔に熱が集まるのを感じる。
悠「行こ?……早く、二人っきりになりたい。」
そう言うと悠さんは私の手に自分の手を絡める。
花音「悠さん……すき……」
思わず口からこぼれたキモチ。
言って自分で驚いていると目の前の悠さんは目を見開き固まっている。
わ、私すごいこと言っちゃったーー!!
慌てる私をよそに悠さんは顔を背けてしまう。
ーー私を握る手に力が加わる。
悠「……うん。早く行こ。」
前を向き歩く悠さんがどんな表情してるかはわからないけど、少し見える耳が赤いような気がした。
夜だから勘違いかもしれないけど……
悠さんもドキドキしてくれてるの……?
恥ずかしいようなむず痒いような気持ちのまま私が一人暮らしをしているマンションへと向かったーーー