第13章 青学☆不二 周助 編
巻村『ありがとうございます…私を好きになってくれて。私、不二さんと一緒に居たい。』
不二『うん。』
巻村『好きです。』
不二『ありがとう。濱さんのことは心配ないから。』
巻村『はい。信じます!』
彼女の笑顔は、眩しかった。
不二『これから…志乃って呼んでいいかな?』
巻村『はい。』
不二『僕のことも名前で呼んで欲しいな。』
彼女は、一瞬にして真っ赤になった。
巻村『名前…ですか?えっと……周助さんでしたよね。周助さんって…。』
慌てふためいている彼女。
不二『そんなに畏まらなくていいよ。二人の時は、敬語もない方がいいし。』
巻村『そ、それは……。』
不二『呼んでみて?』
巻村『……は、はい。…し、周くんとか?あ、先輩に……。』
不二『構わないよ。だって、僕の彼女である特権だから。』
巻村『し、周くん…。何か、恥ずかしい…。』
不二『直ぐに慣れるよ。これから、ずっと一緒にいるんだから。』
巻村『はいっ!』
その後、濱さんには話をつけた。僕に彼女が出来たことも告げた。
泣かれたけど、僕の気持ちは変わらない。
さぁ…これからが楽しみだな。
あ、そうそう。バレンタインには、彼女からとびっきりのチョコレートケーキを貰ったんだ。
甘過ぎず、ビターな味のケーキ。
特別な1日になったのは言うまでもない。
そう……初めてキスしたのはバレンタイン。
凄く緊張したのを覚えている。
あれから数ヶ月……。
今でもお互いに大切な存在だ。彼女が傍に居てくれるだけで、僕は満たされた気持ちになるんだ。
そして……ある日、手塚から夏休みに行われる合同合宿の話を聞かされたんだ。
期間は2週間。
不二『手伝って貰うよ。』
手塚『本人に承諾を貰ってからの返事でもいいのだが。』
不二『大丈夫だよ。志乃なら、きっと来てくれるから。』
手塚はどうするのか聞こうと思ったが止めておいた。
彼女同伴の合同合宿。楽しみで仕方ないよ。
さ、志乃に話そう。僕の気持ちを添えて……。
不二 編 終わり