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Liebe ohne Anfang(進撃:ベルトルト夢)

第1章 Liebe ohne Anfang


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 850年、第104期訓練兵団が全訓練課程を修了した。短いようで長かった時を共に過ごした訓練兵達は、喜びと希望を胸にこれからの未来に期待していた。しかし無情にも超大型巨人が再来し、人類は再び命を脅かされる。巨人達が侵入してきたトロスト区では、多くの兵士達が戦い、そして命を落として逝った。

 は構成された班と共に任務を遂行しようとしたが、仲間は呆気なく果ててしまった。一人は巨人に潰され、一人は生きたまま上半身を食われ、一人は玩具のように何度も地面に叩き落とされた。無残な死に様を見届ける事しか出来なかったの心は、今にも折れそうだった。残されたに出来る事と言えば、怒りに任せて巨人を狩るか、臆病な自分に従い逃げ惑うかの二択だけだった。どちらにせよ、
次々と侵入してくる巨人達から逃れる術はもう無いのだろう。

 戦う事、そして逃げる事すら諦めたは、気づけば強い衝撃と共に空に飛ばされた。後ろから迫って来た奇行種に蹴飛ばされたようだ。何も考えられない頭が唯一認識したのは、嫌に遅く進む時の流れだけだった。いつもより近くなった太陽が視界に入る。そのまま体は下へ落ちてゆき、建物の壁にぶつかりながらも地面へ行き着いた。

 走り去ったと思っていた奇行種は、わざわざ戻って来ていたのか、のすぐ側にいた。気持ち悪い笑みと共に、涎を垂らしながら巨人はに手を伸ばす。

 もう終わりだ、とは自らの死を悟る。立体機動は壁にぶつかった衝撃で壊れ、体も力が入らない。目前にいる巨人から逃れる術は皆無である。地面に仰向けで倒れながら、は諦めた表情で目を閉じた。
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