第9章 風邪を引いて… 〈夜久衛輔〉
そういうとやっさんはしばらく
黙ってて…
夜「俺は"ただの幼馴染み"って思ってないから。」
って言い出した。
「え?」
夜「俺…
朱鳥が好きなんだ。
幼馴染みとしてじゃなくて一人の女子として。ずっと前から。」
その言葉に最初驚いた。
けど
やっさんに言われてふと思う。
ずっと近くにいたせいで
気づいていなかった本当の自分の気持ち……。
やっさんがいるだけで
楽しくて
こうやって見舞いとか来てくれて嬉しくて安心して
ずっといたのに離れると
寂しくなる。
私……やっさんが好きなんだ。
そう思ったら
目の奥がジーンと熱くなり
涙が流れた。