第9章 風邪を引いて… 〈夜久衛輔〉
夜「……ヤベェ…つい寝ちまった…。」
目を擦りながらやっさんが起きた。
夜「あ、朱鳥起きてたのか。具合どう?」
「……え…あ…うーん…だいぶ楽にはなったけどまだ頭痛いかな。」
そう答えるとやっさんが手のひら私の額に当てる。
ちょっと冷たくて気持ちよかった。
夜「確かにまだちょっと熱いな…。もう少し寝てるか?それとも何か食べるか?腹減ったろ?ゼリーとかあるけど?」」
ゴソゴソとコンビニ袋をあさってる。
私はそんなやっさんの姿を見て疑問に思っていたことを問いかけた。
「ねぇ…。」
夜「ん?」
「なんで…ここまでしてくれるの?
確かに昔からよく遊んでたし、
親同士も仲良くて、
クラスも部活も一緒だけどさ
ただの幼馴染みにここまでする?
学校休んで、ずっと看病するとか…普通しなくない?」