第79章 素直になりたい恋心〈松川一静〉
理「あー!ごめんごめ!冗談だって落ち込こないで!!」
落ち込む私を冗談だと慰めてくれる理央。
理「もしかして、朱鳥と花巻が付き合ってるって思ってるとか!」
「はぁ!?」
自分ではまったく思いもしなかった理央の言葉に私は驚いた。
理「だって2人めっちゃ仲良いじゃん!そっちゅう一緒にいるし、下の名前で呼びあってるし!」
「別に貴大とは友達以上に何もないよ!1年の頃から何故か一緒のクラスで話しも合うから……。名前だっていつの間にか呼び捨てになってたし…。」
だいたい、くだらないことを話してり、一緒にご飯食べたり、休日だってカラオケとかゲーセン行ってるだけで、そんな恋人同士なことはしてない。
それのどこが付き合ってるように見えるのだろうか。
それに、今さら松川のことを下の名前で呼んだら違和感あるし……言えないよ…。
理「でも、一部じゃ付き合ってるじゃないかって噂になってるよ?」
「え?!マジで?!」
そして初めて知った噂に余計驚いた。
理「うん!もしかしたら、花巻はその気あるじゃないの?」
「いや~それはないと思うけど…。」
だってもし、私のことが好きだったら、協力なんてしないでしょ…。