第79章 素直になりたい恋心〈松川一静〉
理「で、今朱鳥のノートは巡りめぐってどこにあるのかわからないと…。」
休み時間に理央に今朝のこと話した。
「うん。行方不明…。まぁー5限目までに戻ってくればいいよ。」
私は少しため息をつきながら紙パックのジュース飲んだ。
理「それにしてもさ~。」
「ん?」
理「朱鳥ってホント松川の前だとツンデレになるよね!!」
理央にそう言われて私は飲んでるジュースにむせた。
「う、うるさい!別にツンデレになってる訳じゃないし!……ただ、本人目の前にすると緊張して何話していいかわかんなくなるんだもん。」
松川に対して他の男子と態度が違うのは初めからで、さっきみたいに余計な一言を言ってしまったりしてしまう。
私は机に突っ伏す。
理「はいはい。大変だねー。」
理央はそんな私の頭を軽くポンポンと撫でた。
理「でも、そんだけ態度が違うのに当の本人は気づかないとか奇跡だよね。」
「はぁーむしろ気づいてほしいぐらいだよ…。」
理「んーもしかして既に彼女いるとか?!」
私は驚いて顔を上げた。
「え!?…でも、誰かと付き合ってる噂とか流れるじゃん。」
理「こっそり内緒で付き合ってるとか!?」
「うぅ……ますます告る勇気無くなってきた…。」
理央の発言に私は肩を落とす。