第74章 抱えた思い〈松川一静〉
そんな返事に困っている私を見て
松「ああ、答えたくなかったらいいからな?」
「っ……。」
そんな優しい先輩の言葉と正直に言えない自分が悔しくて涙が流れた。
松「おい、どうした?俺なんかしたか?」
松川先輩は驚いて心配してくれてた。
「ち、違うんです…先輩は何も悪くないです…。」
松「じゃあ…どうしたんだ?」
これ以上先輩を困られたくない。
何より、もう自分の気持ちを押さえきれずに私は言った。
「わ…私……先輩の事が好きで…入部したんです……!先輩の側にいたくて……。でもバレーに興味とか無いのに、こんな理由で入部していいのかなって思って……。そしたら真剣に頑張っている皆に申し訳なくて………。」
私は思っていたことを全部言い終わると膝から崩れ落ちるようにその場に座り込んだ。