第74章 抱えた思い〈松川一静〉
松「あれ?黒羽、帰り一人?」
部活が終わり、帰ろうと下駄箱から出してスニーカーに履き替えてきたとき、松川先輩にそう呼び止められた。
「はい、いつもは友達と帰ってたんですけどあっち、今日部活なくて。」
松「じゃあ俺が家まで送ってやろうか?もう暗いし女子が一人で帰るのはいろいろ危ないしな。」
「え!?そんな大丈夫ですよ!?」
私は慌てて断った。
松「いいって遠慮するなって!」
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて……。」
あんまり断りすぎのるも先輩に対して悪いと思って私は松川先輩と帰ることにした。