第7章 釣り合い〈及川徹〉
彼の部屋に入る。
1ヶ月しかたってないのにすごく懐かしく感じた。
自然と付き合ってた頃のことを思い出して辛くなる。
「ほら、さっさと終わらせよ。(早く課題終わらせてここから出たい…。)」
そう思いながら私は課題の問題集と教科書、筆記用具を鞄から取り出して床に座って課題をやろうとした。
「……。ねぇ…………
書きにくいんだけど…。
ってか近い…。」
彼は私の肩と彼の肩がくっつくように私に寄りかかってくる。
及「俺、教科書忘れたから見せて〜!!」
そう言いながら彼は甘えてくる。
私は真顔で彼の鞄をシャーペンで指した。
「じゃあ…あれは何?」
彼の開いた鞄から教科書が見れてる。
及「あ、見つかっちゃった?」
ヘラヘラと笑う。
教科書を忘れたと嘘をつき
問題集も開いていない。
私は言った。
「あのさ…課題やるつもりないでしょ?」
及「……本当、朱鳥には敵わないな〜。」
彼はあっさり認めた。
私はため息を一つつくと
「課題やる気ないなら私、帰る。」
と荷物をまとめて立とうとした。
だけど…
ギュッ………
「!?」
彼がいきなり私を後ろから抱きしめてきた。
「っ…//ちょ…ちょっと!!離してよ!?私達、もうそんな関係じゃないんだから!!」
及「じゃあ話して?なんで俺達が別れないといけなかったのか…。」