第71章 君を幸せにできるのは…〈及川徹〉
「ねぇ…徹。退いてよ、待ち合わせの時間遅れちゃう。」
そう言うと徹は笑って答えた。
徹「いいよ、退いてあげても。ただし、俺の質問に答えたらだけど。」
「質問?」
及「朱鳥さ…………鈴木と付き合ってよかったって本当に思ってる?」
「…何…その質問……。」
最初、なんで徹がそんなことを聞くのかわからなかった。
徹「いいから答えて。」
徹の少し強引な言い方に私は言った。
「…そ、そりゃもちろん思ってるよ…。勇馬くんは私を必要としてくれてるんだもん…。」
そしたら徹は鼻で笑って…。
徹「必要にされてるって…お金渡したり、抱かれたりしてるってこと?」
「な…なんでその事…。」
私は徹がなんで私が勇馬くんにお金を貸したり、少し無理矢理だったけど、体の関係になっていたのを知っているのかと驚いた。
徹「朱鳥は知らなかったかもしれないけど、結構有名だよ。鈴木の悪い噂。
……ねぇ、そんなんで本当に幸せなの?」