第67章 トリップ体験〈in烏野〉
家に入ると、慣れない一日で疲れてそのまま部屋のベッドに倒れ込む。
そして思った。
ずっとこんな日が続けばいいな…と。
日向に話した、あの夢の話は私が今まで過ごしていた
世界のことなのだ。
私が過ごしていた日々は、クラスでは上手く馴染めず、友達もいず、当然彼氏もいない。
勉強もできる方ではないし、特技とかもあまりない。
唯一の楽しみといったら、アニメやマンガを見ること。
だからいつも思っていた。
こんな世界なんか抜け出して、"ハイキュー!!"の世界に行って、みんなと泣いたり、笑ったり楽しい日々を送りたいと。
そしてその願いが叶った今、日向はああ言ってくれたけど、もう、二度とあんな現実に戻りたくないと…。