第64章 初めての彼女とデートと…〈金田一〉
驚かしてくる物や人、雰囲気を出す音や風にビビりつつ、必死にそれを隠そうとした。
と、少し気づいたことがある。
俺の腕を掴んでいる朱鳥の手に力が入ってるようだった。
チラッと顔を見ると、薄暗くて見ずらかったけど少し強ばっているようだった。
そこでようやくわかった。
朱鳥も本当は怖いんだって。
勇「朱鳥、大丈夫だから。……俺がついているから。」
ついそんなことを言ってしまった。
言ってからなんだか少し恥ずかしくなった。
だけど、朱鳥は少し微笑んで
「…うん!ありがとう……。」
と言った。