第6章 ヒミツのナツマツリ 〈月島蛍〉
夏祭り当日―。
紺色にピンクの花柄の浴衣を着ていつも学校に行くときに待ち合わせにしている公園すなわち"いつもの場所"に向かった。
街灯の下。人影が見えた。
すぐに蛍だとわかった。
慣れない下駄で駆け足で向かう。
「蛍!お待たせ――………!!」
私はつい足を止めた。
蛍「…何?なんで止まったの?」
気づいた蛍が言う。
だ…だって蛍…浴衣なんだもん…!!白ぽい布に松皮びし柄の浴衣。スゴく似合っててカッコイイ。
驚かせようと浴衣を着てきたのに逆に驚かされた。
「あ…えーっと蛍も浴衣なんだなって…。」
蛍「何?似合わない?」
「違うよ!!スゴく似合ってるよ。ただ蛍の浴衣姿初めて見たからビックリしちゃって…。(ヤバい…カッコよすぎて目を合わせられない…。)」
私は少し目を反らして言った。
しかも変に緊張してきた。
蛍「まぁ…なんでもいいけどそろそろ行かない?」
「う…うん!」
祭りのやっている大通りまで並んで歩いた。
会話は少なかったけどそれでも一緒にいられるのがスゴく嬉しかった。
歩いているうちに少し緊張が解れた。
大通りに着くと人混みで溢れていた。
蛍「花火のまでまだ時間あるし少し店でも回る?」
「そうだね!私、リンゴ飴食べたい!!」
蛍「着いて早々食べ物って…。」
「い…いいじゃん!!食べたいんだから!!」
蛍「別に悪いなんて言ってないけど?…じゃあ、はい。」
蛍は私に手を差し伸べてきた。
「え…?」
蛍「この人混みの中はぐれたくないでしょ?」
そう言うと私の手をグイッと掴んで歩き出した。
(う…うわわぁぁぁ///////
ちょ…いきなり、手繋ぐとか//)
そのあとドキドキしながらリンゴ飴を買った。
その後も
手を繋い出店を回った。
射的とか金魚すくいをしたり、たこ焼きを買ったり。
ってか蛍
射的や金魚すくい上手いんだけど!!
しかもそれで取った金魚や景品くれるとか
ズルすぎ////