第61章 年下彼氏 〈岩泉一〉
それから、うるささが少し止み、二時間ほどたった。
溝「じゃあそろそろ解散するか。」
一「おい、朱鳥起きろ。」
その声に回りが帰る支度を始めた。俺はまた朱鳥を揺するけど寝息をたてたまま起きない。
仕方なく朱鳥を背負って店を出る。
溝「じゃあお前ら気を付けて帰れよ!…で、岩泉悪いがそいつ俺の実家まで送ってくれないか?俺のアパートは逆方向なんだよ。ここからだと近いし、地図書いて置いたから。」
そう言ってコーチから白い紙に書かれた地図を渡された。
一「あー、はい。わかりました。」
溝「悪いな、親には連絡しとくから。」
及「じゃあねー岩ちゃん!仲良く帰りなよー!!」
一「うるせー!クズ川!!」
面白がっている及川にイラつきながりも俺は朱鳥を背負ったまま他の連中が帰る道とは逆の方を歩いた。