第59章 年下男子〈岩泉一〉
…と言っても
今の青城のバレー部は皆レベル高くて、私が口を出すこともあまりない。
あるとしたら、聞かれたことに答えるぐらい。
それでも、ここにいることはとても楽しくて、高校に戻りたいと思ってしまう。
そしたら、年上とかいう理由で恋にこんなに悩まなくても良かったのに。
岩泉くんは本当しっかりしてて、部のなかでも頼れる存在。
もし彼女にするなら年下の可愛らしい子がお似合いだって私自身思ってしまう。
だから、すでに諦めていた。
あと会えるのも数回だし、自分の気持ちは言わないと決めていた。
だけどやっぱり、会うと嬉しさと切なさに苦しめられるし、気を抜いたら告白してしまいそうだった。