第55章 支え合い〈牛島若利〉
「…ん…。」
気が付くと白い天井が最初に見えた。
「ここって…「保健室だ。」……若……。」
私は保健室のベッドにに寝ていて、横を向くと若が椅子に座っていた。
「なんで?まだ、部活中でしょ?」
若「頭に当たったからな。念のために付き添っていたんだ。」
「そー…なんだ。でも保健室の先生は?」
若「職員会議で来られないそうだ。」
「そっか…今日金曜だっけ。」
この学校は毎週金曜に職員会議があってほとんどの教師が出席していたのを思い出した。
そう寝ながらは話づらくて起き上がろうとしたら、私の肩を若がそっと触れて。
若「もう少し寝ていろ。帰るときになったら起こすから。」
私は若の言うとおりにまたベッドに横になった。
だけど、すぐに眠ることが出来ず少しの間、静かな時間が過ぎた。
そして、チラッと若の方をみると本を読んでいた。
その姿を見て口が勝手に開いた。
「……若……。この間はごめん。ムキになりすぎちゃった。」
私達以外誰もいない保健室に私の声が響いた。
若「いや、俺も朱鳥の気持ちわかってないのに言い過ぎた。悪かったな。」
「うん。ありがとう。」
あの日から謝りたいって思ってたことがやっとで来て心が楽になった。
「あのね、若。私…レギュラーになるのもう少し頑張ってみる。」
若「そうか。頑張れよ。」
「…うん。」
その言葉が私を元気付けて、頑張れる支えにもなっと気がした。
安心した私はまた眠りについた。