第5章 名前の呼び方 〈影山飛雄〉
「ちょっと恥ずかしいからあんまり言いたくないんだけど言わなくちゃダメ?」
影「…出来れば…。」
そう言うと朱鳥は少し顔を赤くして話してくれた。
「えーと…なんてゆうか……まだ信じられなくて…影山くんと付き合ってることが…。」
影「どういう意味だよ?」
「だっ…だって中学からずっと好きだった影山くんが今私の彼氏なんて夢みたいで…!それにずっと"影山くん"って呼んでたらいきなり名前で呼べないってゆうか…。
でも…付き合ってるならやっぱ名前で呼びあった方がいいよね?ごめんね!えっと…と…飛雄…!//」
影「っ!!///」
初めて朱鳥が俺の名前を呼んでくれた。言い慣れてない呼び方に顔を真っ赤にする。
いつも子供みたいにはしゃいでて女子ぽい感じがないのにその時はあまり見たことのない可愛さがあった。
俺も名前呼ばれたこととそんな朱鳥を見て顔が熱くなる。
影「あ…いや…こっちこそなんか勝手に嫉妬して怒鳴って悪かったな…。」
「あは!謝るなんて珍しいー!!」
朱鳥がいつものように無邪気に笑う。
影「っ!!!//うるせー!!笑うな!!」
「じゃあさ、勝手に勘違いしたお詫びとしてちょっといい?」