第48章 図書室での恋〈木葉秋紀〉
そんなある日。
「あ、五時間目の予鈴鳴った。」
この予鈴を聞くとなんだか寂しい気持ちになる。
もっとこの時間が続けばいいのにって…。
木「じゃあそろそろ行きますか。」
「そうだね。」
それから読んでいた本を本棚に返して図書室を出ようとしたとき。
木「なぁ黒羽、今日部活終わるまで待っててくれねぇ?」
「?別にいいけど。どうしたの?」
木「ちょっと本屋寄りたくてさ付き合ってくれね?」
「うん、わかった。でも、バレー部にも本好きな人いるでしょ?そっちとじゃなくていいの?」
木「まぁいるけどよ、黒羽の方が本の好みとか合うからさ。」
「そう?まぁわかったじゃあ待ってるね。」
木「おう、サンキュー!」
そう約束して私たちはそれぞれの教室に戻った。
初めての彼からの誘い。
私は放課後が待ち遠しかった。
これってデート?
でも、付き合ってるわけじゃないし、あっちだって友達としてだけかもしれないし…。
私の中でいろいろな感情が入り乱れた。