第48章 図書室での恋〈木葉秋紀〉
彼とちゃんと話したのは先月私が図書室の当番の時だった。
木「あの、これ借りたいんだけど?」
「は、はい!」
当番って言ってもほとんど人が来ないから本を読んでいたため目の前に彼が来てることに気づかなかった。
「じゃあ、返却は二週間後までお願いします。」
私が初めて彼を図書室で見たときは"私が好きな本を借りてるな…。"
としか思ってなかったけど、後々思うと彼が本を借りていったことが意外だった。
明るくて、ちょっとチャラくて、バレー部に入っていて、男女関係なくいろんな人といるから。
私とは次元の違う人だと思ってた。
けれど、彼は図書室によく来るようになり、次第に少しだけど話すようになった。