第47章 恋の始まり〈天童覚〉
それから間もない日のことだった。
自販機でジュースを買おうとした時たまたま天童くんがそこにいた。
「あ、天童……くん。」
私はついそう呟いてしまった。
天「…え?何々?俺とこ知っての?!!」
天童くんはそれに気づいて私前に立った。
「あ、いや……前に部活見学行ったから…。あ、私黒羽朱鳥。」
直接話すと思っていた以上にテンションが高くて少しびっくりした。
天「まじ?気づかなかったー!」
「あ、私何か存在感?とか無いとか言われるから大丈夫。よく座敷わらしみたいって言われるし。」
天「へぇー座敷わらしねー!確かにちょっと見えるかも!」
「やっぱ……そうかな?」
天「あ、じゃあ俺そろそろ行くわ!またなー!」
「う、うん……。」
天童くんはそう言って行ってしまった。