第4章 一年の差 〈黒尾鉄朗〉
体育館から保健室に運んでもらっている途中。
ク「お前さ…やっぱ何かあったろ?」
沈黙がの中クロが口を開く。
「え…。」
ク「あれぐらいのボールお前なら返すか取るか出来たろ?部活に熱心なお前が部活中にボーとするなんてはじめてじゃないのか。」
「…。」
ク「黙ってちゃわからねーだろ!?」
「ねぇ…クロ…。」
ク「あ?」
「………卒業しないで……。」
気持ちが我慢できず言ってしまった。
ク「はぁ!?何言い出すんだよお前!!俺に留年しろってか!?」
驚いて足を止めこちらを向く。
「だって…クロか卒業したら淋しいもん!…離れたくないよ!」
ギュと私はクロのジャージを握った。
ク「……。寂しいって…クラスには研磨もいるしバレー部もお前を大切な仲間って思っているだろ?」
クロが慰めてくれる。だけど私は…
「じゃ…じゃあクロは私が研磨や他の男子と付き合ってもいいの!?」
ついクロの言ったことにムキになってしまった。
そんなことクロが思っているわけないのに。
ク「だれもそんなことし言ってないだろ!!ただお前が寂しいって言うから。」
「私は恋人としてクロと離れたくないんだよ!!確かに研磨達がいれば寂しくないかもしれない。でもそれは友達としてだもん!!
…それに…大学行ったら今よりもっと会えなくなる。そしたら私のことなんか忘れてもっと綺麗な人と付き合っちゃう……!!」
ク「ちょっと落ち着けよ!?そんなことあるわけねーだろ!!」
「…そんなことわかんないもん…!!」
私はクロの肩に顔を伏せてた。
それから少したって保健室に着いた。