第35章 聖なる夜に……〈岩泉一〉
「あっ!!!」
私は窓の外を見て声をあげた。
夜空からふわふわと雪が降っていた。
一「何だよいきなり!?」
「見て雪だよ!!」
私はベランダの外に出て一も後からついてきた。
一「おー本当だ。
どうりで寒いわけだな。」
空を見上げる一に私は言った。
「うん。でも丁度よかった…!
ハイ!!メリークリスマス!」
私は用意したプレゼントを
一の首にかけた。
やっと完成できた
手編みのマフラーを……。
一「!!これ…朱鳥が編んだのか?」
驚いたようにマフラーを見る。
「まぁーね!!ちょっと時間かかっちゃったけど…なんとか間に合ったんだよね〜。
一は何用意してくれたの?」
一「おぅ…サンキュー…!
……俺は……。」
♪〜〜〜〜
「「!!!」」
一が言おうとしたとき私のスマホが鳴った。
「あ、徹からだ…。もしもし〜?」
私は徹からの電話に出た。
徹[あ!朱鳥ちゃん!?
楽しんでる〜?]
「うん楽しいよ〜徹がいないからいつもより静かでいいよ〜!」
徹[え?ちょっとひどくなーい!?
あ!!そういれば
岩ちゃんからもう言われた〜?]
「へ?何を…?」
徹[えーまだ言われてないの〜?
岩ちゃんも度胸ないな〜
早く言っちゃえばいいのに〜!!]
「だから何を?」
徹が何のことを言っているのかわからなくて聞き出そうとした。
[それは〜…]
一「おいクソ及川余計なこと言ってんじゃねー!!」
そしたら一が私からスマホを取り上げそう言って電話を切った。