第32章 俺のものだから〈黒尾鉄朗〉
*朱鳥
いつからかなんて覚えてない。
ただ私は絵を描いてただけなのに…。
何でこうなっちゃったんだろう。
女1「ちょっと賞取ったからって調子乗ってんじゃねーよ!!」
女2「部長だらっていい気になんなよ!!」
今日も美術室の前で
同じ美術部の部員に囲まれていた。
「べ…別にそんなつもりじゃ。」
私は3人に追い詰められて
座り込んだ。
女1「もしかして彼氏とかにチクってんじゃねぇ!?」
女3「うわっなにそれ!!
元はといればそっちが悪いんだからさそう言うのすんなよ!!」
「私、クロにそんなこと言ってない!!
それに……
賞取ったからって調子乗ってないし、だいたい…取れないのは才能がないからでしょ…!逆恨みしないで!!
部長だってそっちが私に押し付けたんじゃん
それなのにこんなの…おかしいよ!
私は……何も悪くないっ!!」
昔から
怖いことがあると
逆に強がったり、言い返したりしてしまう私。
また
火に油を注いでしまった。
女1「……ホント、ムカつく!!!」
怒った女子の1人が持っていたペットボトルのジュースを勢いよく私にかけてきた。
「っ!!!」
私は目をつぶった。