第30章 ヤキモチ〈赤葦京治〉
翌日
俺は睡眠不足と雨に当たったせいで少し風邪気味だった。
しかも昨日のことがあるせいで俺は朝練も授業も上の空だった。
いつもの待ち合わせの場所に
朱鳥は来なかったし、連絡もなくて
本当後悔しかなかった。
そんな気持ちのまま午前中の授業が終わり朱鳥に会わせる顔がない俺は屋上に向かった。
とそこには
木「あ、なんだ赤葦かぁ!!」
木葉さんは1人パンを食べていた。
京「…どうも…。1人ですか?」
木「まぁーな。
つーかさお前黒羽となんかあった?」
京「え?」
木「来るときもそうだけでさ、部活中もあんまり一緒にいなかったろ?もしかしてケンカでもしたか?」
京「…ま…まぁ…。」
木「はぁ…さっさと仲直りしろよ?俺、結構お前らいいカンジと思ってんだからよ。」
京「……はい…。」
そう言ってもらえるのは凄く嬉しいのに俺は既に元に戻らないと少し諦めていた。
木「じゃまた部活でな!!」
そう木葉さんが立ち上がって行こうとした時、俺の視界が眩んで前に倒れこんでしまった。
木「…!!おい…赤葦!?大丈夫か!?おいって!!」
駆け寄って必死に呼ぶ木葉さんの声が徐々に聞こえなくなり、意識が飛んだ。