第26章 桜日和 <赤葦京治>
それから
しばらくベンチに座って夜桜を見ながらいろいろ話した。
残りの高校生活のことや
バレー部のこと。
それから
私があっちで4年間大学行ってる頃京治は短大を卒業して働いてたこと
京「朱鳥って何時に来たの?」
「えーっと……3時ぐらい?」
京「はぁ…じゃあだいぶ待ったろ?」
ため息をひとつして呆れた顔をした。
「うーんまぁね!でもじっとしてられなくて。」
京「…まぁ気持ちはわかんなくもないけどさ。
今日は平日でだいたい仕事あるんだか夕方になるに決まってるだろ?」
「あ…そっか…京治も仕事だったんだよね?5時ぐらいで終わったの?」
京「まぁ…そんなとこ。
でもうちの会社出張とか多くて
今日はなかったから良かったかな。」
「そうなんだ。じゃあ出張の日だったら会えなかったんだ…。」
よかったと思う気持ちと同時に、もし今日が出張の日だったらと思うと少し不安感を感じた。
京「…その時は休み貰って来るつもりだった。」
その言葉にドキッとしてつい京治の顔を見た。
「……京治って前からそう言うこと言えたっけ?」
京「別に…本当の事だから。」
京治を見ると少し顔を赤くしていた。