第24章 たとえ君がいなくなっても 〈山口忠〉
それから
部活がない日や土日に公園に行くと彼女はいつもいて練習に付き合ってくれた。
たまにしか会えない
日々だったけど
練習しながらいろんな話しもしていつしか俺は彼女と練習するのが楽しみになっていた。
そして俺は明るくて元気付けてくれる彼女に恋をした。
いつかこの思いを伝えたい。
もっと仲良くなって
もっとバレーが上手くなったら…。
……だけど
その日はそう先の事ではなかった。
平日の部活の休憩中
日「なぁ山口、クラスの奴に聞いたんだけど前の日曜日、駅裏の公園にいたか?」
たまにしか話さない日向が話しかけてきた。
山「え…あ、いたけど?」
日「えっ!?マジで!?山口あのウワサ知らねーの!?」
日向がビビった顔で言う。
山「ウワサ?」
俺はなんのことだかわからなかった。
月「霊が出るってやつでショ?
すると隣で休んでいたツッキーがそう言い出した。
山「えっ!?霊って何ツッキー!?」
意外すぎるウワサに驚いた。
日「山口、マジで知らなかったんだ!?」
月「女子高生の霊がたまに現れるらしいよ。ま、どうせただの噂だろうけど。もしかして日向信じてんの?」
バカにしたようにツッキーは日向を笑った。
日「べ…別に信じちゃいねーけど…!!」
山「そんなに噂になってんの?」
日「あぁ…クラスの連中も話してたからな。影山も知ってんだろ!?」
影「あ?まぁ…噂ぐらいわな、でも別に興味ねーよ。」
本当興味なさそうに言う影山。
日向や影山のクラスでウワサになっているってことは
俺のクラスの連中もだいたい知っているんだろうな…。
ツッキーも知ってたし。
日「まぁとにかくあんま近寄らねー方がいいと思うぞ?」
日向がそう忠告してきた。