第22章 忘れられない誕生日に…。 〈黒尾鉄朗〉
着いたのはCDやゲームも売っている大きな本屋。
ク「本当に本屋なんかでいいのか?」
「はい!ちょうど本買おうと思ってましたし、クロ先輩と一緒ならどこでもいいです!」
クロ先輩と過ごす時間が私にとってすごく大切で一緒にいられるなら、場所なんて何処でもよかった。
ク「そっか、それならよかった。」
わたしの笑顔を見たせいか、クロ先輩も少し笑った。
ク「なぁまだ時間大丈夫か?」
本屋を出るとクロ先輩が提案してきた。
「?はい…平気ですけど…。」
今日は塾もないし、遅くなるって家にも伝えておいたから大丈夫。
何よりクロ先輩ともっといたかったから。
ク「じゃあもう1ヶ所付き合ってくれねーか?」
そう言うと行き先も言わずに私の手を握って歩き出した。