第22章 忘れられない誕生日に…。 〈黒尾鉄朗〉
ク「朱鳥…おい朱鳥…!!」
「うぅ…ん……クロ先輩…?……あ…!す…すいません私寝ちゃってて…!」
目を覚ますと目の前にクロ先輩が立っていた。
ク「いや、いいって謝んな。俺こそ遅くなっちまって悪かったな。部活は早く終わったんだが進路のことで担任に呼び出され遅れた。」
「いえ、大丈夫です。進路大事ですもんね。大学行くんですか?」
ク「ああ。とりあえず都内の大学行くつもり。」
そういう話を聞くと切なくなる。確かに今もあまり会えないけど、同じ学校にいると思うと近くにいるみたい思えた。
けどクロ先輩が卒業して大学に行ったら今以上に会えなくなるし、そんな気持ちもなくなる気がした。
ク「それより…だいぶ暗くなったな…
どこ行きたい?朱鳥の行きたいとこに行こうぜ?」
そう聞かれたので私は少し考えた。
「え…と…じゃあ……。」