第18章 龍球女子と排球男子 〈及川徹〉
部活が終わり一旦部室に行こうとすると女子たちが集まってきて
女1「朱鳥くんこれ使って♪」
女2「今日もカッコよかったよ黒羽くん!!」
女3「あの…黒羽先輩…よかったらこれ…もらってくれませんか?」
タオルやらドリンクいろいろ渡された。
しかも後輩から同級、先輩といろんな人から。
俺は渡されたのをすべて受けとり
「ありがと。」
と言って部室に向かった。
部1「朱鳥〜あんたもう、男子バスケのに入ったら?」
部室に戻ると部員のひとりがそう言った。
「はぁ?」
部1「だって朱鳥もう男子じゃん同姓からそんなにいろいろ貰って。」
「別に男子になった覚えはないだが…。」
そんな話をしていてから体育館に戻るとまたキャーキャーと騒いでいる。
何事かと思うと、見たことある男子生徒が女子達に囲まれていた。
名前は確か…
及川徹……三年で男子バレー部の主将。
女子達の話の中心になっているのは知っているが…俺は男子に興味がない…。今は好きなバスケしか眼中にないから。
女1「キャ〜!!!何で及川さんがこの体育館に!?
女2「やっぱいつ見てもカッコイイ!!!」
そんなのお構いなしに片付けをしようとしたら…
その及川さんがこっちに向かってきた。
及「君、バスケ上手いんだね!!男顔負けじゃん!!」
「……は…はぁどうも…。」
及「しかも女の子からモテモテって本当男の子みたいだね〜。」
「あの…何が用ですか?片付けしたいんですけど…」
いきなり話しかけられて戸惑う。話すどころか面識すらなかった。
女1「キャーーー!!ヤバい!!及川さんと黒羽くんが一緒に話してる!!」
女2「あ…あの!!写真いいですか!?及川さんと黒羽くんのツーショット!!」
それを見かけた女子たちが頼み込んできた。
「いや俺は…「写真?もちろんオーケーだよ!!」…!!?」
及「はぁ!?いやちょっと……!」
及川さんは俺の肩に自分の左腕をのせ、右手でピース。笑顔でカメラの方を向いた。
(なんだこの人…
馴れ馴れしいな…。
初対面だよな俺ら…
っていうか俺、こうゆう写真とか苦手なんだけど。)