第10章 兄と妹と幼馴染み 〈月島蛍/影山飛雄〉
家に帰ってずっと考えてた。
ご飯の時もお風呂の時も昼間飛雄くんが言ったことが何回も頭の中で再生される。
部屋でクッションを抱きながらふと時計を見る。
もう十時を過ぎていた。
そこで思い出した。
「あ、蛍ちゃんに数字教えてもらうんだった…。」
私は数字の勉強道具を持って蛍ちゃんの部屋行った。
コンコン
「蛍ちゃん…数字…今いい?」
ドアを開けてそっと中を除くと
蛍ちゃんは勉強したけど付けていたヘッドホンを外して
蛍「いいよ。入って。」
そう言われて私はテーブルの前に座った。
蛍ちゃんは勉強を中断して目の前に座った。
「ごめんね。勉強の邪魔して…。」
蛍「いいよ別に。……てかその前にさ……王様と何があったの?」
「…え…。」
蛍「勉強はそのあと。」
「……。」
蛍「言わないと教えなよ?」
そう言われてしぶしぶ答えた。
「……うぅ……。
……こ…告白された…。……好きだから…付き合ってくれって………。」
蛍「!」
「…いきなりだし考えさせてって言ったけど…どんな顔して話せばわからなくて…。」
蛍「それで避けてたんだ。」
「!!バレてたの…?」
蛍「分かりやすすぎ。
蛍ちゃんは私が飛雄くんを避けていたのを見抜いていた。
「……もう…どうしていいかわかんないよ……。
蛍ちゃんはさ付き合ってる子とかいないの?」
私は興味包囲に聞いた。