第3章 出会い~再び~
「と、トランプやりません?」
「うん!やろ!・・・あ、でも待って」
「なんです?」
「せっかくなんだし、翔くんにも見せてあげてよ」
「ん?」
「マジック!ニノ凄いんだよ!」
「いや、そんな大したものじゃ・・・」
「いやいや、マジックなんてひとつもできないし
目の前で見てみたい!」
キラキラさせた目で、櫻井さんが見つめてきた。
まるで、その瞳の中に吸い込まれそうになるくらい
綺麗な目をしていた・・・。
「・・じゃぁ、1回だけですよ」
と、言うと。
二人は声を揃えて『やった!』
そうやって、僕のマジックに興味を持ってくれるのは
本当は、結構うれしい。