• テキストサイズ

恋のお相手は兄妹!?

第4章 海常バスケ部お泊り会〜夕食準備〜


男ばかりのため、まともに靴を揃える者はいなかった。

せいぜい合わせて脱ぐ程度だ。

もちろん、それは俺も例外ではない。

「莉緒っち〜。買った材料ってどこ置いとけばいいっスか?」

リビングから黄瀬の声が尋ねてきた。

「テーブルの上置いといてー。後で片付けるからそのままでいいよ」

莉緒はそれに、廊下から大きな声で応じる。

「あ、それと幸男。後でホットプレート出して。みんなで焼いて食べるから」

そして、ついでとばかりに頼む。

「荷物置いてからな」

「うん。そっちのタイミングでいいよ」

了承を得たところで、2階にある自分の部屋に向かった。

荷物を置いて、ブレザーをハンガーにかける。

そういえば…、寝る場所を考えていなかった。

どうするか…。

まぁ、DVDがあるから徹夜でもしそうだし、眠くなったらその辺で寝るだろう。

ネクタイもハンガーに引っ掛け、下に降りた。

リビングに入ると、4人の荷物はいちよ隅におかれ、コンビニで買ったお菓子を開けてくつろいでいた。

一部を除いて―。

「森山さん、なに人の連絡先勝手に流してるんですか」

「え、何のこと?」

「とぼけないでください。折りますよ?」

先日の宣言通り、莉緒が森山をシバいていた。

その表情は鬼へと変わり、腕に関節技をきめている。

よし莉緒、そのままやれ。

てかお前どこでその技覚えた。

「え!?もしかして莉緒っち、俺もらっちゃったのってまずかったスか!?」

ポテトチップス(サワークリームオニオン味)を頬張った黄瀬が、慌ててソファー越しに振り返る。

そんな黄瀬に、莉緒は森山とは打って変わって笑顔で対応する。

/ 48ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp