イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第5章 告白
(それって
どういう意味?)
そう思いながらも
愛しいサラが
全身を傷つけながらもなお
必死に跡を消そうとしているのは
自分の為。
それだけは分かった。
その想いに
これ以上ないほど
狂おしいほど
愛おしさが募ったユーリは
気付くと
サラを腕を掴み
ぐいっと引き寄せ
強く腕の中に閉じ込めていた。
サラは
男の感触への恐怖と
突然の驚きと
肌を見られている事への羞恥が
入り混じったような表情を見せ
顔を真っ赤に染める。
「は…放してっ…恥ずかしい…」
サラは困惑し
そう言葉を絞り出すのがやっとだった。
「ごめん。
でも
こんなサラ様
ほっとけない」
サラの洗い立ての髪が噎ぶように香り
滴る雫が
ユーリの上着を仄かに濡らしていく。
ユーリが更に腕に力を込めると
華奢なサラの身体は
壊れてしまいそうだった。
「サラ様は
とっても綺麗だよ。
俺が出会った中で1番」
ユーリの優しい言葉に
恐怖心が柔らかく解け出すのを感じた。
サラの瞳に涙が浮かび
ぽろぽろと大粒となって溢れ出した。