イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第5章 告白
しばらくして、
ユーリは、はたと気付く。
(なんだろう、この音)
サラの泣き声に交じって何か聞こえる。
ユーリは注意深く耳を澄ます。
そういえばさっきからずっと聞こえているような…
何かを擦るような音。
(まさか!!)
心配になったユーリは
いけないと思いつつも
そっと衝立の向こう側を
サラの様子を伺った。
「…っ…サラ様!!」
目に飛び込んで来た光景に
ユーリは思わず声を上げた。
ユーリの声と視線に驚いたサラは
慌てて傍にあったバスタオルで胸元を隠す。
そのままおどおどと目を逸らし
俯いてタオルを握り締めた。
「あっ…
驚かせてごめんね。
でも……」
ユーリは間を詰めすぎないように気を配りながら
サラにそっと近寄り
「これ以上はダメだよ」
眉根を寄せながらそう言って、
サラの手から
身体を洗う為の
スポンジを取り上げた。
シャボンの泡に交じって
サラの身体の至る所に
スポンジで擦りすぎたのだろうか
赤く擦れたあとがある。
その場所は
侯爵に紅い跡を付けられた場所だった。