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イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】

第5章 告白


宿に頼んで
衝立と小さな椅子を用意してもらった。
衝立で仕切りをして
バスタブとは反対側に椅子を置くと
ドアに背を向けて座って


「いいよ、入って。
見てないから」


ユーリはサラに声をかけた。


静かにドアを開ける音が聞こえ
おずおずとサラが入って来る気配。


遠慮がちに湯を浴びる音が
バスルームに響いた。


熱気と
花とシャボンの香りが
ユーリの鼻を擽る。


そのまま黙って待っていると
不意に
サラの小刻みに
短くつく吐息が聞こえてきた。


「サラ様?」


ユーリは遠慮がちに声をかける。
返事はない。


(サラ様…)
「何かあったらいつでも言ってね。
俺、ここにずっと居るから」


やはり返事はない。


サラは
声を押し殺して泣いているようだった。
その悲しい吐息は止むことはなかった。

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