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イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】

第32章 【禁断の果実】~第9章 秘する~


サラの華奢な指先が触れる度
胸の奥がざわざわと騒いで
欲望が顔を出そうとする。


服が全部取り払われると
サラは、まさかの行動に出た。


裸のままユーリを抱きしめ、
2人一緒に、毛布にくるまったのだ。


(………っ///
ここまでするなんて……
俺……男なんだよ……?)


脚に
腰に
胸板に
サラ柔らかく肌理細かい肌が
そっと寄せられる。



触れたい。


触れたい。


欲望のまま、滅茶苦茶にしてしまいたい。


意識は朦朧としているのに
沸き起こる劣情。



「ひどい……
なに…してくれてんの……?
サラ…様と、裸で抱き合うなんて、したくなかったから
離れてた、のに…」


(ああ、
欲にかられて、おかしくなりそう…。
でも、ダメだ。
サラ様の気持ちを、
踏みにじりたくない)


そう。
サラは自分を助けたい一心で、
こんなことをしているだけ。
サラがそういう人だと
ユーリには痛いほど分かっていた。
ずっとサラを見てきたのだから。


ユーリは大きく息をした。


(本当にサラ様は、
残酷なくらい優しい。


その優しさに触れる度、
俺は心が温かくなって、
もっとサラ様を好きになってく……


愛してる。


際限なんて、ないくらい。


だから……


大丈夫だよ。


サラ様はもう、アラン様のものだって
分かってるから……


俺は、ちゃんと我慢する…


サラ様がどんなに近くに居ても。


どんなに、無自覚に煽っても。




サラ様が幸せでいることだけが


ずっと笑っていることだけが


俺の願い…


俺の生きる意味だから)



ユーリは、理性を総動員して、
言葉を紡ぐ。


本当の気持が
零れてしまわないように。


「アイラ様って……傲慢で……
最低……
本当に、酷すぎるよ……
アイラ様なんて、
大嫌いだ…」


(だめだ…もう…意識…飛ぶ…)


サラの温かな胸の中、
ユーリの意識は、そこで途絶えた。




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