イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第31章 【禁断の果実】~第8章 秘める~
「ユーリ!?」
サラは、毛布を掻き抱いたまま
ユーリに駆け寄ると
倒れたユーリを見て、はっとした。
[ずぶ濡れ…服も…!
それに…]
サラがユーリの手にそっと触れると
その指先は、氷の様に冷たかった。
[っ…やっぱり!]
はあはあと、苦しそうな荒い息を吐くユーリ。
[どうして、すぐに気付かなかったのだろうっ、
ユーリも一緒に川に落ちたのだから、
ずぶ濡れに決まっているのに……!]
サラは、
慌ててユーリの腕を肩に回し、
引きずるように暖炉の傍に連れて行く。
「なに…してるの?
触らないでよ…」
嫌そうにしながら、
ユーリは身体に力が入らないようで、
サラに身を委ねたままだ。
[だから、服を脱がせて毛布で包んでくれていたんだ。
どうして、私だけ……ユーリっ]
サラは、暖炉の前にユーリを横たえると
急いでユーリの服のボタンを外し始めた……