• テキストサイズ

イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】

第30章  【禁断の果実】~第7章 堕ちる~


強い風と共に、雨が吹き込む。


「ウィスタリアのプリンセスだな?」


荒れた服装の大柄な男が
ドスの効いた声で言った。


『貴方は…?』


震えそうになりながら、サラは男を見据える。


「後でじっくり教えてやる。来い。」


男はサラの腕を掴み
馬車から引きずり出そうとした。


『っ……名乗って頂けない方に、
ついて行く訳にはいきません』


サラは男の腕を振り払い、
毅然と居住まいを正した。


その姿は、
プリンセスに相応しい品格を纏っている。


「なるほどな。
噂通り、随分しっかりしたお姫様だ。
国民の支持を集めるのも頷ける。
だが」


男は今度は逃げられないよう、
痛いほどの力でサラの腕を取った。


「お前に拒否権はない」


『っ……離してっ、離して下さいっ』


再び振り切ろうとするが、
先程より強い力で引かれ
サラは呆気なく外に連れ出された。



/ 268ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp