イケメン王宮◆ユーリ×プリンセスの物語【R18あり】
第30章 【禁断の果実】~第7章 堕ちる~
(?
どうしたんだろう?)
思ったのと同時に
外から、騎士団員の声が聞こえる。
「なんだ、お前たちは………うわっ!」
(え、何!?)
直後、
剣と剣がぶつかり合う、鈍い金属音が聞こえた。
(っ!!まさか…!!)
今朝、ジルに言われたばかりの言葉が頭を過る。
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「王宮の周りで不審な動きをしていた者たちの目的が分かってきました。
どうやら、ウィスタリアを手に入れようとしているようです。」
朝食の席で、
不穏な事を、さらりと言ってのけるジル。
[手に入れるって…
ウィスタリアを滅ぼそうとしている
って事だよね…?]
緊張を隠さないサラを他所に、
ジルは、冷静に続ける。
「予想していた通り、
次期国王候補決定を知らせてからというもの、
王宮周辺での動きがあからさまになってきています。
騎士団の働きで、鎮圧に向かってはいますが。
今日の公務はアラン殿と離れる事になりますので、
くれぐれもお気を付け下さい」
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サラは窓に張り付いて
目を細める。
武器を構えた物騒な男たちに、
馬車が取り囲まれていた。
(っ…やっぱりそうだ。
ジルの言っていた…)
サラの身体に緊張が走った時。
バン!!
大きな音がして、馬車の扉が開け放たれた。